汚染に対する弱さはどのようにして求めればよいでしょうか。


1つの方法として、同じ場所にいっしょに生育している種類が平均して何種類あるかを数え、それをその種類の耐性係数と考えます。


1種類か2種類しか育たないような場所によく出てくる種類は汚染に強く、10種類も生育するような場所でないと見られない種類は汚染に弱いと見なすわけです。


こうして求めた耐性係数は大きいほど、汚染に弱いことを表わしています。


この方法で得られた数値にはどのような意味があるでしょうか。


・・・残念なことに数量的表現とはいっても、この数値は正しい大きさをもった数字ではありません。


指数が50であるということは指数が25の場所に比べて、2倍の清浄度(汚染度が%)をもっているわけではありません。


ただ、指数40の場所よりは清浄で60の場所よりは汚れているというだけの表現です。


耐性係数を実験的に求めることによって、空気清浄度指数を、正しい大きさをもった数量とすることも理論的には可能でしょう。


しかし、当面はむずかしいと思われます。


この方法のすぐれている点は、一定の手続きによって、ある1つの数値が求められるということ、つまり、だれがやっても同じ結果が得られるということにあります。


他の指標植物による調査の結果をまとめる場合にも適用することができます。


たとえば、コケ類の種類の代わりに被害を受けた樹木の種類を、コケの被害度の代わりに樹木の葉の被害度を当てはめればよいのです。

空気清浄度指数というものがあります。


着生コケ類の調査結果からその地点の空気清浄度を表わす指数を求める試み(I・A・P法)がカナダのルブランらによって提案されています。


この方法は、植物群落と環境との関係を連続的な変化としてとらえようとする目的で広く使用されているやり方と同じです。


とくに新しいものではないのです。


それだけに、着生コケ類ばかりでなく、すべての指標植物と環境との関係について使用できる方法です。


ここでは、ある研究員が調査した東京都の着生コケ類の調査結果を使用して説明しましょう。


汚染地から離れるに従って、着生コケ類の種類と生育量が増加します。


この種類と生育量を組み合わせて表現するのがこの方法の原理です。


種類数が同じであっても、汚染に強い種類が多い場合と、弱い種類が多い場合の違いが強調されなくてはなりません。


そこで、種類ごとに、その種類の汚染に対する弱さを示すような「係数」を考えることにします。


そして、ある場所に生育している1つ1つの種類についてその係数と被度(生育量を表わす数値)との積を求め、合計した数をその地点の空気清浄度指数と考えます。

かつて、市場へのアクセスは主に企業の輸出能力で決まりました。


しかし将来はそういうアクセスは、外国政府が現地への投資と生産を許可する意向にますます依存するでしょう。


外国投資は既存の貿易協定にふくまれていませんし、アメリカ国民や企業はほぼ2500億ドルを他国に投資してきたので、このことは貿易の特に重要な新しい局面です。


国際協定がないままに、外国政府は投資の流入をゆがめています。


事実上すべての他の国でアメリカ企業が商売するためには、現地住民の雇用、輸出水準、現地の資源と部品の使用、製品の技術仕様、現地の活動で開発された技術の輸出、現地銀行での資金手当て・・・


そして、製品の最低生産量などに関する1つかそれ以上の複雑な要請に、きちんと応じていかなければなりません。


多くの政府は、ブラジルやメキシコのように、子会社の主な所有権を現地の企業に譲渡することや、現地市場向けと輸出向けの両方の生産をすることを外国企業に強制しています。


ですからこういう国に立地することは、自分自身に対する国際的競争相手を創り出すことになるのです。



東アジアの4つの新興工業国、韓国・シンガポール・香港・台湾は、次の「日本」になりつつあります。


日本で知られているように、「4匹の龍」の粗国民総生産の合計は西ヨーロッパの10%に満たないのですが、対米輸出はヨーロッパのほぼ3分の2です。


1984年には、これらの国々に対するアメリカの貿易赤字は21億ドルを超えましたが、これは1983年の赤字の倍。


対日本・カナダに次いで、アメリカの対台湾貿易は1983年に、アメリカに3番目に大きい赤字をもたらしたのです。


工業製品(衣料品、履物、電子部品、玩具、ゲーム、電子通信機器)がこの4ケ国の対米輸出の96%を占めています。


最先端技術がすでに利用可能なので、これらの国々はより高度な製品やサービスの生産に素早く移行することができるようになってきています。


たとえば韓国はVTR類を輸出しており、台湾はマイクロ・コンピューターの上級機種を生産しています。


東アジア諸国がより強力な競争者になるのは確実ですし、それももうすぐに、です。


最後に、市場へのアクセスが変化している、といえます。


自動車、家庭電器、製薬、金融のような多くの産業では、国際競争力はすべての世界市場へのアクセスに依存しています。


たとえば自動車会社は、成功するために75万から100万台の車を売らなければなりません。


それほどの大量販売は、会社が4つの主な世界市場!ヨーロッパ、アメリカ、東アジア、発展途上国1に接近できてはじめて実現しうることです。


他国の市場へのアクセスをどんどん手に入れながら自分自身の市場へのアクセスを制限する国は、価格引き下げに必要な規模の経済を達成できる操業水準を実現し、競争者を振り切るのに大変有利な立場にあります。


日本の国内貿易政策と、世界をまたにかけた攻撃的商売も世界経済を作り変えました。


日本製品はVTR、35ミリカメラ、時計で世界市場の80%以上を占め、電卓、電子レンジの70%以上、電話の3分の2以上、自動車、バイク、カラーアレビの半分以上を占めています。


しかもこれは日本の成功の一部にすぎないのです。


一方、日本は生産物のかなりな部分を輸出しておきながら、他の国々より相対的に少ししか輸入品を受け入れておらず、そのうえ原材料や半製品をもち込みたがります。


1983年の日本のGNPに対する製品輸入比率は2.8%ですが、これに対してアメリカは5.8%、そしてほとんどのヨーロッパ諸国は10%なのです。


その閉鎖的な市場と結びついた日本の輸出の成功は、特にアメリカで保護主義の高まりを引き起こしつつあります。


太平洋沿岸諸国は、アメリカの最も重要な貿易相手として西ヨーロッパ諸国にとって替わってきました。


ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、ポルトガル・・・


いわゆる発展途上77ケ国グル少のような、多くの発展途上国が有力な競争相手になってきたのです。


そういった国々は、将来の経済の基礎をハイテク、ローテク両方の財・サービスの積極的な輸出の上に置いているのです。


世界の多くの貿易は「管理されて」います。


つまり、政府によって厳格に統制されています。


ほとんどの国、特に台湾、韓国のような発展途上国では、政府が輸入を厳しく切りつめながら輸出を計画し、輸出製品に補助金を出しています。


日本のように、先進工業経済の中にも政府からの助言と補助で運営されているものもあります。


世界貿易のうち、推定20から30%はバーター(見返り貿易)(相手国製品の引取りを条件とします。


西側製品を買うための外貨のない東ヨーロッパ諸国や、ほとんどの発展途上国は、現地製品や原材料を必要な商品と交換します。


今日、この時代遅れな形の交換の仲間入りをしているアメリカ企業が増えています。


たとえばコカ・コーラはソフト・ドリンク・シロップをブルガリアのような東ヨーロッパ諸国の地場ワインと物々交換し、それをヨーロッパやアメリカで販売しています。


ゼネラル・エレクトリックは、会社が1億5000万ドル分のルーマニア産機械、鉄鋼製品、その他の建築
用資材を取引することに合意して、1億5000万ドル分の原子力プラント・タービンをルーマニアに売ることができました。


1947年から1973年までの間、自由貿易は経済成長の力強い原動力でした。


また、すべての国国の産業に巨大な市場を提供し、世界的な広がりで生産性を向上させ、雇用を拡大し、有益な競争の促進に役立ったのです。


世界貿易の自由化は、1950年から1973年までの間に世界の財・サービスの年間生産量を3倍に拡大させました。


さらに貿易の利益が先進諸国から発展途上国まで世界中に広まりました。


1950年から1980年までの間、ほとんどの発展途上国で経済成長が先進工業国を上まわりました。


そしてアメリカが世界経済により深く結びつくにしたがい、アメリカの商品取引は1950年の190億ドルから1984年の5580億ドルへと増加したのです。


しかし、このような特異な環境はすでにずっと過去のものです。


かつてそうだったとしても、共産主義はもはや西ヨーロッパや日本にさし迫った政治的脅威ではなくなっており、戦争で荒廃した諸国の経済は1950年代に立ち直っており、以前の植民地は今は独立しています。


過去40年間にわたって、貿易の特性は大幅に変化しました。


金融フローやサービス貿易、先端技術がしだいに重要になってきたのです。


為替レートももはや固定的ではありません。


世界の金融システムも国際化してきました。


貿易競争が激しくなると、先進国.発展途上国ともに国内産業を救済するために外国からの輸入を無理にやめさせることに成功してきました。


イギリスとアメリカは共同で、3つの柱の上に建てられた世界貿易システムを考えました。


国際的な金融フローを促進するための国際通貨基金(IMF)、戦争で荒廃した国を再建。


発展途上国を援助するための資金を提供する世界銀行、自由貿易に対する政府の障壁を減らすことのできるような世界貿易のルールを設定し、監視と調整を行う国際貿易機関(ITO)、がそれです。


IMFと世界銀行は誕生したが、アメリカ上院はITO創設条約の批准を拒否しました。


その結果、国家間の貿易を決めるルールは個別の条約交渉というやっかいなプロセスによって設定されることになりました。


1947年にできたのが、関税と貿易に関する一般協定(GATT)でした。


その目的は、貿易ルールと関税の高さを交渉する関係国をとりまとめ、何らかの義務違反に対してペナルティを課すことによって制約のない多国間貿易を育成することにありました。


GATTは、当時も今も、工業製品および関税の引き下げを主に扱っています。


関税は1940年代、50年代には保護主義の主要な形態でした。


不完全だったにせよ、GATTは開かれた世界貿易の速かな促進に役立ったのです。


アメリカと世界のその他の国々の間のこのような経済的つながりは、アメリカが比較的孤立した経済状態から、世界的な広がりでの相互依存状態に変わってきた過去25年間を通じて急に強まってきました。


1980年代半ばまでに、貿易はアメリカのGNPの20%を占めるようになりましたが、1960年にはそれは10%にすぎなかったのです。


しかしアメリカがより深く世界に組み込まれるようになるにつれ、貿易の性質が急激に変化し、世界市場でのアメリカの競争力は急速に落ち込みました。


世界貿易の変化の実態を知ることが、それに適応し世界市場での競争力を取り戻すための、本質を見極める第1歩なのです。


現代の貿易の基礎は1940年代半ばに確立されたもので、当時アメリカは世界で事実上産業独占の状態にあり、世界がアメリカの製品を希求していました。


戦後のアメリカの労働者や組合・企業にとって、自由貿易はほとんど外国との競争の危険なしに莫大な機会を約束するものでした。


同時に、第2次大戦時の連合国や敵国の経済再建はソ連の拡大主義に先手を打つ確実な手段だったのですし、当時はアメリカ製品の新市場開拓の時期でもありました。


もし、アメリカの貿易部門が独立した国家経済なら、そのGNPはアメリカ、ロシア、日本に次いで世界第4位の大きさでしょう。


6300億ドル以上の貿易部門を合わせて、アメリカは断然、最大の国際通商国です。


1984年に、アメリカの商品輸出は2170億ドルを超え、片や商品輸入は3410億ドル以上に達しました。


アメリカの農民は穀物生産量の30%を海外に売っています。


アメリカの産業は工業生産物の20%以上を輸出しており、工業労働者6人につき1人の仕事が外国への販売に依存しているのです。


同時に、アメリカ国内で売られるすべての財の5分の1は海外から来ています。


アメリカの消費者は日本の輸出品の36%を買い、ラテン・アメリカのそれの33%を買っています。


彼らはまたシンガポール、香港、韓国、台湾が工業国向けに輸出している工業製品の60%を買っています。


アメリカ貿易のどんな深刻な落ち込みもアメリカ経済を大破壊し、貿易相手を経済的・政治的・外交的大混乱に陥れるにちがいないないでしょう。


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