センタイ類の同定(名前を知ること)をするためにはどうすればよいでしょうか。
最近はよい図鑑ができたので、だれでも名前を知ることができるようになりました。
慣れれば、肉眼やルーペを用いて、種類を知ることができるようになりますが、はじめのうちはむずかしいでしょう。
分類学的な特徴は、たいてい葉に現われています。
その1枚の葉を簡単な顕徴鏡で20倍から100倍程度に拡大して見れば、よくわかりますよ。
地衣類というのは、ウメノキゴケ、ハナゴケ、サルオガセの仲間で、たいてい白っぽい色をしています。
一見、葉緑素をもたない寄生植物のように見えますが、実はそうではありません。
雨や霧で地衣類の体が湿ってくると、体が緑っぽくなるのに気づきます。
水を含んで透明になった菌糸を通して体の内部にある藻類の葉緑体が見えてくるからです。
地衣類は、センタイ類のように、1つの植物ではなく、菌類(キノコ・カビの仲間)と藻類(ランソウやクロレラの仲間)とが共生しつつ、あたかも1つの植物のようなはたらきをしています。
・・・とはいっても、その関係は特別なもので、地衣類の分類や生体を考える場合には、菌類と藻類の集合ではなく、地衣類という1つの植物として考えます。
地衣類の形には大きく分けで、3通りあります。
1.ゼニゴケのように1枚の薄い板状になったもの、葉状地衣...ウメノキゴケ、マツゴケ
2.樹枝状に分枝した体をもつ、樹状地衣...ハナゴケ、サルオガセ、カラタチゴケ
3.岩や樹皮上に、密着して生育する。固着地衣...モジゴケ、チズゴケ
地衣類の生活様式も、センタイ類の場合とよく似ており、ごく狭い範囲の気象条件の違い(徴気候)
に敏感です。
一般に地衣類のほうが乾燥や低温に耐えるとされていますが、センタイ類の中にも高山や極地に生育するものがあります。
地衣のなかにも湿暖、多湿の場所にしか生育しないものもあるので、いちがいには言えません。